ライブ配信に最適なネット回線とは?

ライブ(生中継)配信はインターネット回線の安定性と速度がポイントとなります。
今回はインターネット回線の種類と安定性の差や回線速度について、企業や団体の担当者様に注意点をご説明します。

ライブ配信に必要なネット回線の種類を知ろう

光回線 …光ファイバーを利用した有線での通信手段

光ファイバー回線は、非常に高速で安定した通信が可能です。 また、電磁波の影響を受けないため、通信状況が安定していることでネットワークの混雑や距離による減衰がほとんどないため、ライブ配信には最適と言える回線です。

ADSL・ISDN …電話回線を利用したインターネット回線

電気信号を電話回線に通すため、NTTの基地局から離れるほど通信速度が遅くなりやすい点があります。

ISDNは、デジタル信号を利用して通話する回線ですが、近年では光回線の方が主流となってきているため、ISDN回線はほとんど使用されなくなりました。

ADSLは、電話とインターネット回線を同時に使うことも可能ですが、2024年3月末でサービス終了が決まっており、すでに新規申し込みは終了していますので現実的な選択肢ではありません。

Wi-Fi回線 …Wi-Fiは電波を使った無線での通信手段

Wi-Fiは無線LANの種類の一つです。
接続するためにはWi-Fiルーターやモバイルルーターが必要になりますが、ルーターから電波が届く範囲であればどこでもつなげる事ができます。
空港やカフェなど、公共の場所で提供されている公衆無線LANでは、通信速度や安定性が不安定であり、セキュリティ上のリスクもあるため、ライブ配信にはあまり適していません。

LTE回線 …スマホやポケットWiFiのキャリア回線(3G/4Gなど)

モバイルデバイス用の通信回線規格の一つです。各携帯電話の通信網を利用するので、場所によっては実際の通信速度は回線混雑状況や電波の状態などによって大きく変動するため、必ずしも理論値の速度が実現できるわけではありません。
ただし、移動中や屋外でのライブ配信には便利です。

以上のように、途切れにくさなどの安全面から見ると、光ファイバー回線が最も安定した通信回線と思われます。

一方、Wi-Fi回線や公衆無線LANは、セキュリティや通信品質が不安定であるため、できるだけ避けた方が良いでしょう。

なぜライブ配信で光回線を利用することがベストか?

高速通信が可能

光回線は、通信速度が非常に速いため、ライブ配信で使用する映像や音声をストレスなく送受信することができます。

安定した通信が可能

光回線は、地下や地上に埋設するため、気象条件に左右されず安定した通信が可能ですので、ライブ配信中に通信が途切れたり、映像や音声のクオリティが劣化することがなくなります。

大容量データの送受信が可能

光回線は、大容量データを高速に送受信することができますので、複数のデバイスから同時にライブ配信を行う場合でも、データのやり取りにストレスを感じることがなくなります。

データ量制限なしの通信が可能

光回線は、基本的には通信制限がありません。
しかし契約するプロバイダによっては「1日に30GB程度の通信を行う場合」など通信制限を設けているところもありますので、あらかじめ契約するプロバイダのサービス内容を確認しておくとよいでしょう。

光回線を利用するためには光回線の設置や回線契約など、ある程度の準備が必要です。

また、光回線を利用する場合でも、配信先のネットワーク環境によって通信速度や安定性が左右されることもありますので注意が必要です。

高いクオリティを実現する回線種類 「専用回線」と「専有回線」

専用回線とは?

一定の帯域幅(通信速度)を保証することができる回線のことを指します。

専用回線は、ある地点と別の地点を直接つなぐために使用される回線で、通信内容が他の人と共有されることはありません。
そのため通信品質が非常に高く、安定した通信が可能です。
ただし、定額料金で高額費用がかかるため、小規模なライブ配信にはあまり適していませんが、絶対に失敗が許されないライブ配信や定期的な配信が見込まれる場合にはおすすめの回線です。

一例として放送局のスタジオから送信所へのコンテンツの伝送や、災害時の消防電話などで利用されています。

専有回線とは?

複数のユーザーが同じ回線を共有して利用する「共有回線型」とは対照的に、特定のユーザー1社が専用で1回線のインタ-ネット回線を独占利用する回線です。

専有回線や専用回線は、ライブ配信のような動画、音声による高負荷の通信に適しており、安定性や速度を確保することができます。ただし当然にコストが高くなります。

以上、ライブ配信の規模、予算、配信リスクを検討し最適な回線を選択できるように最新情報からご説明いたしました。

これらをふまえて現在は光回線が最も利用しやすい回線となります。